【出張録音】私たちが収録現場に行ってまず見るもの
会場に入ってまずは、スピーカーの位置と向きを見ます。それから、音がどんなふうに出て、どんなふうに反響するのかを考慮してマイクを置く位置を決めるんです。
音は、簡単に言いますと、柔らかい煙のようにスピーカーからモクモクと出てきます。
スピーカーの近くでは、まとまっているのですが、だんだんモワモワーっと広範囲に広がっていって、遠くでは声がボヤッとなってしまったり、小さくなってしまったりするんです。スピーカーから離れれば離れるほど不鮮明になるイメージです。
ですから、◎「声がまとまっているところ」や○「声が届く範囲内」にマイクを設置すると良く、△「声の範囲内でも端っこのところ」ですとややボヤっとして小さい声になってしまい、×「声が届かない場所」にマイクを設置しますと、収録状況はかなり厳しいものになります。
会場の作りにもよっては、なかなか声がまとまっているところにだけマイクを置くことができない場合もあります。その場合は、複数のマイクを効果的に設置することで、声を漏らさないように収録します。
これらは収録現場に行って初めて判断できることですので、私たちはいつもかなり早めに現場に向かいます。
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